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第22回 夕学(せきがく)の会 1月24日(水

2007年1月24日(水)午後6時30分より「第22回 夕学の会」が開催されました。
新しく参加された会員の方々も来られました。盛況でした。 


株式会社安本

2007年最初のプレゼンテーションは、今年で48年を迎えられました乾物の老舗「株式会社安本」
http://www.yasumoto.ne.jp/)さんです。
「かんぶつ」を漢字で書くと「乾物」と「干物」があるというのは、今回言われて初めて気が付きました。
「株式会社安本」さんは植物由来の「乾物」を扱っておられます。ちなみに「干物」は動物由来で魚や蛸の干物(ひもの)の事です。
切り干し大根とは少し違う、長崎産の「湯がき大根(ゆで干し大根)」や昆布の紹介がありました。
大阪の味の基本は「昆布」と言われています。江戸期に北海道からの西回り航路で上質な昆布が入ってきました。
特に「尾札部(おさつべ)」で採れた尾札部昆布は最上の品質として朝廷に献上されていました。
そのまま割って食べさせていただきましたが、深い滋味があり非常に美味しい昆布でした。
また、今では天然が希少になっている「がごめ昆布」は 乾燥した昆布が 口の中でなぜこんなに粘るのか?と思うほど 
粘りがでてきました。「がごめ」という言葉の由来は「カゴの目」のように昆布に模様が入っているからとか、諸説あるようです。
深い滋味は甘み成分であるマンニットが 他の昆布より豊富に入っているからという事です。
「株式会社安本」では最近の健康ブームに対応して「身の丈ごはん」というコンセプトを展開しておられます。
管理栄養士さんが乾物を中心としたメニューの提案をWEBサイトの中でしておられます。
「身の丈ごはん」を検索してみて下さい。TOPに出てきます。


株式会社ヒュウベイ

昨年「兵庫米穀株式会社」から「株式会社ヒョウベイ」に社名変更されました。
米だけでなく食品全般へと取り扱いを広げるという意志の表われだという事です。
今回のプレゼンテーションでは、知っているようで知らない「正しい炊飯の仕方」をご教授戴きました。

【計量】一合は何キロか知っていましたか?一般的には140gとも150gとも言われています。
決まっていないという事は知りませんでした。ただ、炊飯器の目盛りは1合=150gになっているという事です。
当然、キッチリと計量する事が大事です。
【洗米】最近では精米機の性能が良くなっているので、昔のように「研ぐ」必要はありません。
すすぐだけで良いようです。水を静かに注ぎますが、米は最初の水を吸収しますので、ここでかき混ぜて
水中にヌカを出してしまうと、ヌカを吸収してヌカ臭い炊き上がりになります。さっと捨てて、2-3回洗います。
力を入れて研ぐのはデンプン質が出て濁るのでキリがありません。
【浸水】季節によって浸しておく時間が変わります。夏場は30分、冬場は120分程度です。
2時間以上浸水していても飽和状態になるだけです。
【加水】加水量はその年の米の出来具合でも変わってきます。また、季節や炊飯器の種類によっても変わってきます。
目安として米に対して1.35-1.4倍の水を入れるという事です。炊飯器の目盛りで測るときは、水平にして下さい。
釜の外側の水滴を拭かなければ、熱伝導が変わり炊きムラが出ます。
【加熱】炊く=煮る+蒸す+焼く という複合加熱のことです。初期沸騰を早くするかで美味しさは決まってきます。
急激な温度上昇のために、強火加熱が必要ですから、カロリーの大きい炊飯器の方が美味しいご飯が炊けます。
【むらし】炊きあがったご飯は10-15分蒸らす事で、水分が米の芯までいきわたります。
マイコンジャーではむらしは終わっていますが、ガス炊飯器では10-15分蒸らしておくのが良い。かに穴は美味しさの証です。
【ほぐし】ほぐしとは、ご飯粒に冷気をあてて表面を劣化させ、歯ごたえを作ることです。
しゃもじを縦に入れ、ご飯を切るように釜底からまぜるのがコツです。
【盛り付け】ふんわりと盛り付けましょう。

お米の保存方法:お米は呼吸しているので、匂いのキツイ物の横や温度の高い所にはおかない。
密閉性の高い容器(例えばペットボトル)に入れ、冷蔵庫に入れるのが良いでしょう。
会場からの質問: 水の種類は? 軟水の方が良い  
精米について 一番良いのは食べるときに精米する事ですが、家庭用の精米機の能力もあり、
異物の混入も考えると工場の精米機で精米する方が良いです。
炭を入れるのは?  殺菌効果があるようです。
5分つき・7分つきとは?  精米機の削る割合です。玄米に近い方が栄養素は残っています。
講演後に 五穀米に豆を加えた製品や 七分つきのご飯を戴きました。副食がいらないくらい美味しかったです。
         
          
          
 
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